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夏の北風 二九話



二九話 抱き合う心

 初夏の気候であっても、まだ五月。常爺さんの家は海にも近く、夜になって風
が出ると冷えてくる。古い浴室にもうもうと湯気がこもる。五右衛門風呂と一口に
言っても、老舗旅館などでいまだ備えるところはあるものの、それらは新しいタイ
プの風呂であり、タイルを施すなどして装飾されて、それとは気づかず入れるも
のがほとんどなのだ。
 常爺さんの家にある風呂は、剥き出しのコンクリートで土台をつくり大きな鉄釜
を埋め込んであるだけの古いタイプ。焚き口は勝手口の外にあり、雨を避けるた
めにそこだけ平屋の屋根が張り出して軒下が広く造られている。風呂釜の周囲
は昔ながらの質素な板壁。コンクリートできた一段分の台座を踏んで鉄の浴槽
をまたいで入るのだが、そのときゲス板に乗って板を沈めて湯に浸かる。大きな
浴槽のすぐ横に台所で使う大鍋ほどの小さな釜がついていて、そこは綺麗な湯
で満たされる。上がり湯だ。最後に体にかけて風呂を出る。

 そうしたタイムスリップは恵子にとっては新鮮そのもの。説明されて子供のよう
に眸が輝く。
「なんかいいなぁ、この家、好きっ」
 屈託なく笑い、はしゃぐ恵子。歳を遡って千早の頃まで戻ったように子供っぽ
い。瀬田は可愛い人だと感じていた。そばにいてスッと入っていける何かがある。
ソリが合うというだけではすまされない何か・・運命的なもののようにも思えてな
らない瀬田だった。
 一番風呂は恵子。冬場でなく湯はぬるくて充分だから焚き口の火加減に神経
質になることもない。そこそこ沸かして火を落とす。瀬田は囲炉裏のある板の間
に引っ込んでいた。
「ねえねえ、あたしの煮込みができそうよーっ! 醤油とお砂糖ちょーだい! 
美味しいわよーっ! あははは」
 声が響いて瀬田は苦笑。声を張って応じた。
「そんなに楽しいか?」
「楽しいよーっ! だって釜茹でなのよ! あたしお芋じゃないんだから! あは
はは!」
 瀬田は苦笑しながら、あらためて思う。出会った頃の佐野ちゃんはこうではな
かった。妙に落ち着いた大人のムード。何となくだが陰を感じ、バツイチだと後に
なって聞かされた。それでそのとき、なるほどなと納得できる気分になれたのだ
ったが・・。

 なのにいま恵子は娘に戻ってしまった。二十六歳、じきに七。にもかかわらず
高一の麻紗美に『恵ちゃん』と呼ばれていても違和感がなくなった。
 瀬田自身、意識するわけではなかったが、瀬田宿には不思議な力があると考
える。歳のことを言うなら瑠美などもっとで、十四も歳下の西浦と二人のとき、瑠
美もきっと西浦の歳まで若くなっているんだろう・・そうなのか?
 マジで魔女か?
 そんなことが頭に浮かんで笑えてしまう瀬田だった。社会の中で処世術を覚
えていって、いつかそれが汚れとなって心を壊す。そう思うと、千早は大人の世
界を知る前に星になれた少女。そうとでも思わなければ、やりきれない瀬田だっ
た。あの千早が墓石の下にいるなんて、整理できた感情ではない。
「湯加減どうだ?」
「ちょっとぬるいかなぁ・・でも、ちょうどいい! お風呂でこんな楽しいの、はじめ
てよーっ!」
 恵子はときめく。なのに怖くなってふざけてしまう。もしもいま瀬田さんが入って
きたらどうしよう。私は崩れる。心が溶けて崩れてしまう。性を期待する想いもあ
って、紳士な彼のことだから、そうならないと確信していて、だからよけいに心が
騒いでしかたがなかった。
 風呂から出た恵子は白いTシャツに鮮やかなブルーのショートパンツ。中学生
だった千早のパンツとはシルエットが違う。タイトフィットで大人の女が選ぶもの。
濡れ髪をまとめてタオルをかぶり、頬が紅潮して艶立っていた。
「お先しました、甘えちゃってすみません」
 浴室を出て向き合ったとたん、ふざける言葉が出て来ない。
 どうしよう・・ドキドキしている・・恵子は隠しきれない想いをごまかすことに懸
命だった。
 次に瀬田が風呂。汗を流すだけのカラスの行水。髪も短く、洗ったところでタオ
ルドライでほとんど乾く。この家には電気が来ていてドライヤーが使える。浴室に
いてドライヤーの響きを聞いて、ああそうか・・と、ここが奥秩父でないことを感じ
ていた。

 それはともかく、このときになって瀬田はパジャマがないことに気がついた。シ
ュラフで寝るつもりでいて、こうなろうとは思っていない。今夜は六畳間に恵子と
二人。ジーンズで布団に横たわる妙な夜になりそうだ。瀬田は苦笑。西浦のマヌ
ケさを笑えない自分が可笑しかった。
 年季の入った縁なし畳の六畳。畳は綺麗に拭き掃除されていて裸足に吸いつ
く感じがする。布団は押し入れに四組。瑠美を含めた四人分だと瀬田は感じた。
 微妙な間を空けて布団を敷いた。夜になって冷房はいらない。毛布だけでは
寒く掛け布団を重ねると暑くなる。カバーのかかった掛け布団だけのほうが、ひ
んやり滑って心地よかった。
 横浜を発ってから少し仮眠をとっただけ。汗を流してさっぱりすると引き込まれ
るような睡魔がやってくる。

「さすがに疲れたよ。付き合わせてしまってごめんな」
「ううん、楽しかったし、千早ちゃんのお墓に行けたこともよかったし・・」
 もういい、この話に付き合わせるために恵子を伴ったわけではない。瀬田は
言った。
「この家もいいだろう? 気に入った?」
「気に入ったぁ、すごくいい。向こうの『瀬田宿』も最高だけど、こっちも好きよ。
瀬田宿がどういうものかがよくわかります」
 言葉がおかしいと恵子は感じながら話していた。タメ口になりそうなものを無
理して丁寧に直している。
「そこを知っておいてほしかったんだが、じゃあショップのためかクラブのためか
と考えたとき、それじゃ恵ちゃんに対して失礼だったと思ってね」
 恵子は絶句。思いもよらない言葉だった。
 恵子は瀬田を見ずに古い家の天井に漂う闇を見つめていた。
「恵ちゃんといるとほっとする自分がいる。目的のためじゃなく一緒にいてほし
い人なんだと気づいたよ」
「・・瀬田さん、あたしね・・」
 続く声を待ったのだが、それきり恵子は静かになった。

 瀬田は問うた。
「うん?」
「前の人とあたしは・・」
「そのことなら言わなくていい、気にするな。それを言われると俺も思い出さなけ
ればならなくなる。リセットした意味がない。内に秘めて、それはそれ」
「はい、もう言いません、ごめんなさい」
「そうそう、それでいいのさ。俺にとって大切なのは俺を受け止めてくれる恵ちゃ
んがいてくれること。さっきお墓で、振り向いて君を見たとき涙があふれた。甘え
させてくれる人がここにいると感じたよ」
「・・嬉しい・・そう思ってくれてるならもう迷わない。昔の私はもういない。いまの
私は、瀬田さんのこと・・」
 好きですなんて怖くて言えない。瀬田はちょっと笑った。
「だから言わなくていいって」
「ぁ、はい・・」
 シーツの衣擦れ・・瀬田の気配に恵子は顔を横に振り、薄闇の中に蠢く大きな
影を見つめていた。こんな私に瀬田さんが来てくれる? 信じられない気がして
いた。
「言うなら俺からさ。よろしくな恵子」

 恵子・・呼び捨てられて恵子は震えた。
 抱いて・・言葉では言えない想いを表現したくて、恵子は自分で布団を跳ねて
忍び込む男の影にしがみつく。恵子は悦びに身震いした。女としての自信を失い、
奥底に埋没させた女の情愛が焔となって燃え立った。
 唇が重なった・・。

 ※ここからしばらくR18。よって省略。

 奥秩父での二度目のキャンプイベントを三日後に控えた夕刻。その日はショッ
プは休み。横浜駅に近いデパートに勤める恵子と赤木の店で落ち合うことにして
あった。恵子は次の奥秩父が過ぎたタイミングでデパートを退職し、間を空けず
瀬田のショップに入ることになっている。
 赤木が営むスポーツカフェは、その日、地元のサッカーチーム、横浜Fマリー
ンズの試合があるということで夕刻前から若者たちで混み合っていた。プロ野球、
横浜シーシャインズの投手だった瀬田のことはもちろん知っていたから、瀬田が
覗くと取り囲まれて、奥秩父のキャンプの話で盛り上がる。店に集まる客たちは
赤木のいいところを知っていたから、その赤木に宣伝されれば興味が湧いてしか
たがない。カウンターに座る瀬田と厨房の赤木を中心に、瀬田のショップとはまた
違うコミュニティができあがる。
 と、そこへ恵子が現れたものだから、矛先は恵子へ向けられた。奥秩父での
一部始終は瑠美が写真におさめていてインスタグラムやブログに載せてあった
から、恵子を一目見て瀬田宿のスタッフとわかる。
 時刻は午後六時前。その夜の恵子は仕事の帰りであたりまえのスタイルだっ
たが、笑顔は明るく、人当たりの良さもあって、あっと言う間に話の中に引き込ま
れていってしまう。
 そんな恵子に赤木は言った。
「もうすぐだよな、デパートのほう?」
 恵子は笑ってうなずいた。
「今月いっぱいなんですよ。それで私、赤木さんがおっしゃってた食品衛生の資
格を取って」
 あのとき赤木が必要だと言った食品衛生責任者の講習を、瀬田ではなくて恵
子が受けた。赤木が眸を丸くして、瀬田は言った。
「一足先に行ってもらった。俺も行くけど時間がなくて。彼女はもうクラブに欠か
せない存在なのさ」
 恵子はちょっとはにかんで嬉しそうに笑った。瀬田のために役立てるなら嬉し
い。しなやかな女の姿。恵子は素顔を隠さなくなっている。

 恵子が言った。
「なのに雨予想なんだもん、がっかりしちゃう」
 週間予報で、ちょうどそのあたりで低気圧が通過することになっていて、雨が
ひどいと校庭が使えない。今日ここを訪ねたのも、校舎と瀬田宿の家の二か所
でどうするかを相談したかったことがある。
 赤木は言った。
「七十人となるとキツイぜ」
「まあ雨なら辞退すると言ってる人もいるから、そこまでじゃないとは思うが、そ
れでも前回並かな。テントはムリでも校舎があるのを知ってるからね」
 赤木がうなずく。
 古い校舎の中で火は使えない。そうなると調理は校舎の玄関前にテントでも
張ってということになるのだが、風があると雨が吹き込み、それもダメ。
 赤木は言った。
「中止するのががスジなんだろうが、最悪、家でつくって運ぶしかないだろう。ほ
んの数十メートルをおんぼろジムニーで出前すっか? それもまた笑えていいか
も」
 中止にはしたくない。村の人々の期待もあるし、逆に人数が少なくなれば校舎
だけでも問題のない話。ショップのオープンから勢いをつけるために月イチで続
けたイベントだったが、梅雨入りする来月末には予定はなかった。それだけに多
少の雨なら決行としたのだが・・。
 瀬田は言った。
「前日になって、あまりにもってことだと中止になるがね」
 とそこで、赤木は言った。
「これをきっかけに分ける手がある」
 瀬田と恵子は顔を見合わせ眉を上げ合う。分けるとは、どういうことか?
「あの家だよ。スタッフ専用ということでいいじゃないか」
 なるほどと二人は思った。瀬田宿の母体があの家にあることはインスタグラム
やブログで知っていて、泊まってみたいと言い出す者も少なくなかった。
 瀬田は言った。
「それがあって斉藤さんにも言いにくい。クラブに欲しい人なんだが、同じショッ
プの客なのに彼がよくて何でダメなのと言われそうで」
「だろうな。そこで今回さ。スタッフは家で参加者は校舎でと、ごく自然な流れじゃ
ねえか。瀬田個人の持ち家だからと、はっきりさせといたほうがいいだろうし。俺
も校舎で寝るぜ。スタッフと協力者はまた違うってことを示しておかねえとな。斉
藤氏だって、そっちのほうが気楽だろうよ」
 赤木は恵子に向かってちょっとウインクするように微笑んだ。

 サッカーのゲームがはじまった。若者ばかりが大きなビジョンに群がって騒ぎ
出す。瀬田は店内を見渡して、ふと言った。
「そう言えば山と西がいないな?」
 赤木は、ふんっと鼻で笑って言った。
「ここんとこ来ないね。西の奴が彼女の引っ越しでそれどころじゃねえし、西が来
なけりゃ山も来ない。そこがまた妙なもんでよ」
「妙とは?」
「山がダメでも西一人でやってくる。逆だと山は来ないんだ。それはずっとそうだ
った。一緒にいると山が上のようだが、じつはそうでもないってこと。人間なんて
わからんよ」
 山田は、西浦が瑠美を射止めたことを気にかけているようだ。同格の友人だっ
たはずが先を越された。自信をなくしているのかも知れないと瀬田は思った。
 恵子と二人で店を出る。外は星空。明日も明後日も予想はよかった。なのに
キャンプ当日からが思わしくない。ツイてないときはそんなもの。
「飯でも喰おう」
「うん」 とうなずき、恵子はちょっと苦笑して言った。
「だけどアレね、男同士の友情っていいわね、羨ましくなってくる」
「そうなのか、どうなのか・・赤さんと再会したとき身構えたのは俺のほうで、いま
思うと小さかったよ、恥ずかしくなる」
「それはそういうタイミングだっただけ。山田君と西浦君を見ててもそうだし、男
の人っていいなって思うよ。サバケてるもん」
 夜の横浜。二人の影が寄り添って消えて行った。

 そして奥秩父でのキャンプ前日。現地は豪雨に見舞われて途中の道筋で山
崩れの危険があると村の川端から電話が入る。やむなくキャンプは中止とし、
順延ということで二週間後の土日に設定し直したのだが、参加者はかなり減っ
て四十名ほど。その土日は赤木も店のイベントが重なってダメ。西浦と瑠美も新
生活の準備があってダメ。瀬田はともかく、恵子と山田と麻紗美の三人でまわす
キャンプになってしまう。ただ、斉藤が参加してくれることは心強かった。
 楽しいはずのキャンプも主催者側にまわると気苦労が多いのだが、中止とな
った日の四日後には恵子がショップで勤めだし、さまざま分担してくれる相棒が
できていた。
 そしてその日。
 順延となったキャンプまで後一週間という土曜日だったのだが、昼前になっ
て麻紗美がショップへやってきた。高一の麻紗美。天候はまずまずで初夏の気
温に汗ばむ一日。ホワイトジーンのミニスカート、プリントTシャツにピンクのサン
ダル。長い髪を梳き流した麻紗美は若いし可愛い。

「やっほ、恵ちゃぁん」

「あら麻紗美、どうして?」
 そのとき瀬田は商品を陳列していて棚の前にしゃがみ込んでいたのだが、麻
紗美の元気な声は響いてくる。
 麻紗美は棚裏から顔を覗かせた瀬田にこくりと挨拶すると、恵子に言った。
「どうしてもこうしてもよん。だって恵ちゃんがいると思うと会いたくなって。恵ちゃ
ん可愛くなったわねぇ」
 恵子もブルーデニムのミニスカート。
「バカぁコノぉ・・可愛いとは何よ、恥ずかしいでしょ、もうっ!」
 そして手を取り合って笑う二人。瀬田は呆れて笑っていた。恵子が若くなり麻
紗美が追いつこうとするかのよう大人っぽくなっていく。女には悪魔的な資質が
備わっているようだと考えると可笑しくなる。
 瀬田は言った。
「一緒に飯でも喰ってくればいい。じきに山も来るだろうし俺一人でまわせるか
ら」
 二人で顔を見合わせて眸を丸くしている恵子と麻紗美。恵子が言った。
「ジムニー借りていい?」
 ショップへ通勤ということで恵子はパジェロを自宅に置いたまま。
「ああ、かまわんよ、どっか知ってる?」
 恵子は言った。
「もちろんいろいろ。あたしだってハマっ子みたいなもんなんだから」

 裏口からショップを出ると、おんぼろジムニーとデリカワゴンが並んでいる。恵
子がハンドル、高一で免許を持たない麻紗美が助手席。スタートし、そしたらそ
のとたん麻紗美の態度が微妙に変わった。
 麻紗美が言った。
「ラブラブって感じでしょ?」
「ふふふ、そうねラブラブ。ほらごらんて恵子に言ったら嬉しそうにはにかんじゃ
って、可愛いったらりゃしない」
「恵ちゃんだけじゃどうだったかよね」
 恵子は言った。
「そう思うんだ。あのとき校舎の二階で・・ふふふ、彼が好きなら二人でモノにし
ないって言われたとき、千早の気持ちがよくわかって、千早のためにもそれがい
いって思ったもん」
「あたし強制なんてしてないよ。あたしと一緒なら彼は落とせるよって言っただ
け。恵ちゃんてやさしい人で、あたしを怖がらずそっと抱いてくれた。だからね、
あたしは恵ちゃんのため、恵ちゃんはあたしのため」
 麻紗美は笑った。
「抱かれるのは恵ちゃんのカラダだもん。一人の女に二人の女が同居してる。
最高の関係になれるでしょうね」
 千早は言った。
「彼のことを愛してしまった女心は共通する。あの夜、恵ちゃんは私に会いたく
て夜の校舎を歩いたんだわ。そのぐらいの気持ちは通じていたし嬉しかった。
瀬田さんが好きなの、愛してるの、でもあたしなんかじゃダメだよねって聞かされ
たとき、取り憑いてあげればうまくいくと思えたの」
 麻紗美はうなずいた。
「最初のときは驚いちゃったよ。恵ちゃんに千早の霊がダブって見えて・・千早
らしいわって可笑しくなって。あんたは燃える女だもん」
 恵子が言った。
「千早のためにも私は生きる。千早と一緒に彼に抱かれる」
 千早が言った。
「そんな恵ちゃんを、あたしは彼のお嫁さんにしてあげる。彼はあたしたちを拒
めない」
 麻紗美は笑って首を振った。
「怖い怖い・・ふふふ、だけど彼は幸せだわ」

 その頃、ショップに山田と西浦、そして瑠美が揃ってやってきた。
 三人揃って普段着で、中でも長身の瑠美のミニスカ姿が眩しいほど。六月に
入っていた。東京生活の準備も整ったと瑠美は言い、順延となった奥秩父に行
きたかったと口惜しそうに笑った。
 山田がそっぽを向いて笑いながら言う。
「ひとまず同棲だってさ・・ちぇっ・・それでまた親も親で、瑠美さんのこと気に入っ
ちゃって大賛成らしくって」
 瀬田は寂しくてならない山田の背中をバンとひっぱたく。

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